【フェローテック(6890)】業績予想修正で夜間PTSが急反発!生成AI需要を受けた見通し引き上げと今後の注目点
この記事の要点
- フェローテックが通期予想を上方修正し純利益は前期比33.3%増の480億円へ
- 生成AI関連の部材や光トランシーバー向け需要拡大により夜間PTSは11.9%上昇
- 高収益製品の売上持続性と公表予定の中期経営計画目標の見直しが今後の注目点
半導体製造装置向け部材やサーモモジュールを手がけるフェローテックは、2026年11月2日に2026年12月期通期の業績予想の上方修正を発表しました。
今回の開示は四半期決算の実績発表ではなく、決算期変更に伴う9か月決算を対象とした通期見通しの引き上げとなります。
本記事では、業績予想が上方修正された背景や市場コンセンサスとの比較、発表直後の市場の反応と株価の推移、そして今後の注目点について分かりやすく解説します。
通期業績予想の修正内容と引き上げの背景
フェローテックが発表した2026年12月期の通期連結業績予想は、売上高・営業利益・純利益のすべての項目で前回発表時の予想から大幅な上方修正となりました。
同社は決算期変更を進めており、当期は2026年4月1日から2026年12月31日までの9か月決算となります。
今回の修正では、売上高が従来予想の3,800億円から4,000億円へ5.3%引き上げられました。
本業の儲けを示す営業利益は従来予想の600億円から680億円へ13.3%増額され、当期純利益は従来予想の360億円から480億円へ33.3%の大幅な上方修正となっています。
通期業績予想が引き上げられた主な要因として、生成AI関連需要の強い拡大が挙げられています。
具体的には、半導体製造装置向け部材であるセラミックス、石英、真空シール、金属加工の各製品群において需要が堅調に推移しています。
さらに、AIデータセンター向けに用いられる光トランシーバー向けサーモモジュールの需要も急速に拡大しています。
また、半導体等装置関連事業および電子デバイス事業において、収益性の高い製品の売上増加傾向が前回予想公表後も一段と強まりました。
高収益製品の構成比が高まったことに加え、法人税等の予測更新を反映した結果、純利益の引き上げ率は営業利益の伸び率を大きく上回る形となりました。
なお、為替レートの前提については、1米ドルあたり158円の水準に据え置かれています。
以下の表は、フェローテックが公表した2026年12月期通期業績予想の修正前後の数値を比較したものです。
| 項目 | 修正前予想 | 修正後予想 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,800億円 | 4,000億円 | +5.3% |
| 営業利益 | 600億円 | 680億円 | +13.3% |
| 当期純利益 | 360億円 | 480億円 | +33.3% |
2026年12月期通期業績予想の修正前後比較表

市場コンセンサスとの比較
今回の修正値は、事前に市場が織り込んでいたアナリスト予想(市場コンセンサス)と比較しても高い水準となっています。
2026年10月30日時点におけるIFIS・株予報Proの市場予想コンセンサスは以下の通りでした。
- 売上高:3,886億9,400万円
- 営業利益:614億8,300万円
- 経常利益:581億1,600万円
- 当期純利益:355億9,500万円
今回フェローテックが公表した修正後予想の売上高4,000億円、営業利益680億円、純利益480億円は、いずれも市場コンセンサスを上回る水準となっています。
特に営業利益は市場予想を約65億円上回り、純利益においては市場予想の355億9,500万円に対して修正後予想が480億円と、120億円以上の開きが生じる結果となりました。
半導体装置向け高収益部材や光トランシーバー向けサーモモジュールの伸長が、市場の事前想定を上回るペースで業績拡大に寄与している状況が確認できます。
業績予想修正を受けた市場の反応と株価動向
業績予想の上方修正を受けて、株式市場では即座に好感する動きが見られました。
発表当日である2026年11月2日の通常取引において、フェローテックの終値は7,631円でした。
同日夕方に通期予想の上方修正が発表されると、夜間PTS(私設取引システム)において株価は急反発し、21時8分時点では8,540円まで買い進まれました。
通常取引終値と比較してプラス11.91% の上昇幅を記録しています。
ここ最近の株価推移を振り返ると、同社株は2026年10月上旬にかけて高値を形成していました。
10月7日には一時12,330円の年初来高値を付け、終値でも12,170円を記録していましたが、その後は軟調な地合いが続き、10月下旬から11月2日にかけて7,000円台半ばまで調整が進んでいました。
具体的には、10月14日終値の10,350円から10月20日には8,300円、10月26日には7,550円まで下落し、10月30日終値は7,666円、11月2日終値は7,631円となっていました。
今回、通常取引終了後に発表された大幅な上方修正により、PTS市場では大きく水準を切り上げる動きとなっています。
なお、11月2日終値時点の各種投資指標は、時価総額が4,126億円、修正前ベースの予想PERが8.4倍、PBRが1.27倍、配当利回りが3.49%となっています。

今後の注目点
今後の業績動向を見極める上で、重要なポイントは主に以下の点にあります。
高収益製品の需要動向と売上増加の持続性
今回の業績予想引き上げの主因となったのは、生成AI関連を背景とする半導体製造装置向け部材および光トランシーバー向けサーモモジュールの需要拡大です。
特にセラミックスや石英、真空シール、金属加工製品といった高収益な部材群の売上増加傾向が今後も維持できるかどうかが、利益率の高さを担保する鍵となります。
AIデータセンター向けの光通信需要が活発に推移するなか、サーモモジュールの引き合いがどの程度継続するかが焦点となります。
中期経営計画の数値目標見直しの動向
同社は今後の業績動向を踏まえ、中期経営計画の数値目標の見直しを検討し、公表する方針を示しています。
今回の通期予想上方修正によって足元の収益力向上が確認されたことを受け、中期的な売上や利益の目標値がどのように再設定されるのか、またどのような事業戦略が提示されるのかが次の注目材料となります。
まとめ
フェローテックが発表した2026年12月期の通期業績予想修正は、売上高4,000億円、営業利益680億円、純利益480億円への全項目における上方修正となりました。
生成AI市場の拡大に伴う半導体製造装置向け部材や光トランシーバー向けサーモモジュールの旺盛な需要、そして高収益製品の売上比率拡大が収益を大きく押し上げています。
業績修正の発表直後、夜間PTSでは通常取引終値から11.91%の上昇となり、市場からは前向きな評価を受けています。
今後は、高収益製品の需要トレンドの持続性と、今後予定されている中期経営計画の数値目標見直しの内容が重要なポイントとなります。

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