【ソニーグループ(6758)】上方修正の発表後にPTSで上昇、上期好調の中身とI&SS・ゲームの今後の焦点
この記事の要点
- 上期は売上高6兆2,672億円、営業利益は前年比42.9%増で半期初の1兆円超え
- 映画・音楽・ゲームがけん引し、通期の営業利益予想を1兆8,700億円へ上方修正
- 発表後のPTSで株価は4.17%上昇、スマホ市場の減速やゲーム延期の影響が焦点
ソニーグループが2027年3月期第2四半期(2026年4月〜9月)の決算を発表しました。
この記事では、上期の増収増益をけん引した分野、上方修正された通期予想の中身、発表後の株価の動き、そして今後の注目点を整理します。
上期は大幅な増収増益
ソニーグループは、ゲーム・音楽・映画とイメージセンサーを展開する複合企業です。
今回の上期決算は、売上高・営業利益・純利益のすべてが前年同期を上回る大幅増益となりました。
前年同期と今回の上期実績を比べると、次のとおりです。
| 項目 | 今回(上期累計) | 前年同期 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 6兆2,672億円 | 5兆7,295億円 | +9.4% |
| 営業利益 | 1兆988億円 | 7,689億円 | +42.9% |
| 純利益 | 7,918億円 | 5,705億円 | +38.8% |
営業利益は前年比+42.9% と、売上高の伸び(+9.4%)を大きく上回りました。
税引前利益は9,850億5,000万円です。

売上高を押し上げた分野
増収をけん引したのは、次の3分野です。
- 映画:『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の劇場興収
- 音楽:ストリーミングと興行
- G&NS(ゲーム):ネットワークサービスとソフト
一方、ET&Sの売上高は横ばいでした。

営業利益は半期として初めて1兆円を超える
上期の連結営業利益は、半期として初めて1兆円を超えました。
大きく増益となったのは次の分野です。
- G&NS:前年のBungie減損などの反動を含む
- 映画
- I&SS:為替の好影響
一方で、ソニー・ホンダモビリティ関連の損失により、その他分野は悪化しました。
増益の中にも、足を引っ張った分野が存在します。

2Q単独でも過去最高益が相次ぐ
7〜9月の2Q単独でも好調さが目立ちました。
G&NS・音楽・映画の3分野が2Qとして過去最高益となり、I&SSは四半期として過去最高益を記録しています。
複数の分野が同時に最高益を更新したことが、今回の決算の大きな特徴です。

通期予想を売上・利益ともに上方修正
会社は通期予想を引き上げました。
修正前と修正後の数字、上期実績による進捗率は次のとおりです。
| 項目 | 修正前 | 修正後 | 修正率 | 上期の進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 12兆5,000億円 | 13兆円 | +4.0% | 48.2% |
| 営業利益 | 1兆7,200億円 | 1兆8,700億円 | +8.7% | 58.8% |
| 純利益 | 1兆2,100億円 | 1兆3,300億円 | +9.9% | 59.5% |
| 配当 | 35円 | 35円 | 据え置き | ― |
修正後の通期予想は、営業利益1兆8,700億円、純利益1兆3,300億円です。
上期の時点で、営業利益と純利益の進捗率は約6割に達しています。
配当予想は35円で変わりません。
上方修正の対象となった分野と内容は次のとおりです。
- 映画:スパイダーマン新作の貢献
- G&NS:自社制作以外のソフト販売増、コスト改善
- 音楽:ストリーミングの増加
- I&SS:コスト減と為替
なお、熊本地震による約160億円の損失は、修正後の予想に織り込み済みです。

市場の反応:発表後のPTSで上昇
株価は、決算発表当日の11月5日に前日終値の3,933円から上昇し、4,211円で取引を終えました。
決算発表後の同日夜のPTS(22時57分時点)では、4,386.4円をつけています。
| 時点 | 株価 | 変化率 |
|---|---|---|
| 決算前(11月5日 終値) | 4,211円 | ― |
| 決算後(11月5日 PTS 22:57) | 4,386.4円 | +4.17% |
決算前の終値と比べ、PTSでは +4.17% の上昇でした。
株価は2026年4月末に3,100円台まで下げた後、上昇基調をたどり、10月下旬には4,100円台をつけていました。

指標面では、時価総額は26兆1,663億円、予想PERは19.3倍、PBRは3.0倍、配当利回りは0.80%です。
今後の注目点

I&SS:スマホ市場の減速と売上高見通しの精査
I&SSは2Qに四半期として過去最高益となりました。
一方で、メモリ市況の影響でスマホ市場が減速しており、2Qのスマホ市場は前年比で2割程度のマイナスでした。
上期と下期の出荷バランスの変化を受けた、売上高見通しの精査が焦点になります。
G&NS:大型タイトルの延期とJVの進捗
G&NSでは、『God of War Laufey』が来年度1Qへ延期される影響と、PS5ハードの損益を維持できるかが注目されます。
あわせて、来年4月に稼働予定のTCLとのJVや、TSMCとのJVの進捗も今後の焦点となります。
まとめ:複数分野がけん引した上期と、上方修正後の焦点
今回の上期決算は、映画・音楽・ゲームがそろって伸び、営業利益が半期として初めて1兆円を超える内容でした。
2Q単独でも複数の分野で過去最高益が並んでいます。
会社は通期予想を上方修正し、営業利益は1兆8,700億円を見込んでいます。
上期時点の進捗率は約6割です。
一方で、ソニー・ホンダモビリティ関連の損失や、スマホ市場の減速、大型ゲームタイトルの延期といった下期以降の懸念材料もあります。
決算発表後のPTSでは株価が上昇しました。
今後は、I&SSの売上高見通しとG&NSの損益が、上方修正後の予想にどう影響するかが焦点になりそうです。

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